ヴィーブヘルスケア、HIV-1感染症の維持療法において2剤レジメンのドウベイト配合錠(ドルテグラビル/ラミブジン[DTG/3TC])が3剤レジメンのビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビルアラフェナミドフマル酸塩[BIC/FTC/TAF]と有効性における非劣性を示す肯定的なデータを発表

  • SEIMC-GeSIDA Foundation (FSG)が実施した、ウイルス学的抑制が得られた成人 HIV-1 感染症の患者さんを対象とした大規模の直接比較無作為化切り替え試験において、DTG/3TCはBIC/FTC/TAFに対して48週時点の有効性で非劣性を示した

2024年7月23日 英国ロンドン –GSK、ファイザー、塩野義製薬が資本参加するグローバルなHIV領域のスペシャリスト・カンパニーであるヴィーブヘルスケアは、治療の最適化により利益を得られる可能性のあるウイルス学的抑制が得られたHIV-1感染症の患者さんの治療を目的として、3剤レジメンのビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビルアラフェナミドフマル酸塩[BIC/FTC/TAF]と、2剤レジメンのドウベイト配合錠 (ドルテグラビル/ラミブジン[DTG/3TC])を比較検討した大規模の第IV相無作為化臨床試験(RCT)であるPASO DOBLE(GeSIDA 11720 Study)の48週の結果を発表します。

ウイルス学的抑制が得られた成人HIV感染症の患者さんにおいてDTG/3TCへの切り替え群は、BIC/FTC/TAFへの切り替え群と比較して、ウイルス抑制維持効果が非劣性であることが示されました1。これらのデータは、ドイツ・ミュンヘンで開催されている第25回国際エイズ会議 (AIDS 2024、7月22日~26日)にて発表されます。

ヴィーブヘルスケアのチーフ・メディカル・オフィサーであるハーモニー・P・ジョージ医学博士(MPH)は次のように述べています;

「PASO DOBLE試験の結果から、DTG/3TCの有効性はBIC/FTC/TAFとの比較において非劣性を示し、DTG/3TCを1年間服用した試験参加者の平均体重増加は、BIC/FTC/TAF を服用した参加者よりも有意に少ないことが示されました。治療に関連した体重増加は、多くのHIV陽性者にとって重要なトピックであり、潜在的に意味のあるアウトカムであると考えています。ViiV Healthcareでは、HIV陽性者に忍容性かつ効果があるだけでなく、ウイルス抑制以外の特定のニーズを満たす革新的なHIV治療の提供に注力しています」

PASO DOBLEの臨床試験では、HIV-1感染症でウイルス抑制を得られている参加者553人が、DTG/3TC (n=277)またはBIC/FTC/TAF (n=276)のいずれかの治療に切り替えました。対象集団には、治療最適化の可能性のある患者さん、例えば複数の錠剤を服用している、薬物動態学的ブースターが含むレジメンを服用している、または、エファビレンツやテノホビルジソプロキシルフマル酸塩(TDF)などの薬剤を含む治療を受けている参加者が含まれていました。主要エンドポイントである48週においてHIV-1 RNA量≧50 copies/mLであった参加者の割合(FDA スナップショット、Intention to Treat-Exposed (ITT-E)集団における非劣性マージン4%)について、DTG/3TC群はBIC/FTC/TAF群に対して非劣性を示しました(DTG/3TC群 [2.2%]からBIC/FTC/TAF群 [0.7%]を引いたリスク差は1.4%、95% CI -0.5~3.4)。
スナップショットの期間で検出可能なウイルス量を示した参加者において、HIV-1 RNA量は低く(≦282 c/mL)、耐性獲得症例は認められませんでした。
BIC/FTC/TAF群の1例で、プロトコールで定義したウイルス学的失敗(HIV-1 RNA量≧50 c/mLの後、2回目の連続したHIV-1 RNA量≧200 c/mL)が48週目までに確認されましたが、DTG/3TC群では0例でした。

この試験では、重要な副次評価項目である体重の変化量において、BIC/FTC/TAFに切り替えた群(調整済み平均変化量1.81kg、95% CI 1.28-2.34)は、DTG/3TCに切り替えた群(調整済み平均変化量0.89kg、95% CI 0.37-1.41)と比較し、48週目まで体重が有意に増加したことが明らかになりました[両群の差0.92kg、95% CI 0.17-1.66]。同様に、48週目に5%を超える体重増加が認められた参加者の割合は、DTG/3TC群の20%に対し、BIC/FTC/TAF群では29.9%であり、有意に高くなりました(調整OR 1.81、95% CI 1.19-2.76)。

DTG/3TCによる体重変化は、男女間、または切り替え前のレジメンによる違いはありませんでしたが、BIC/FTC/TAFで5%を超える体重増加を経験した参加者の割合は、アバカビルを含むレジメンから切り替えた場合、DTG/3TCを服用している参加者より約45%高く(30.6% BIC/FTC/TAF vs 21.1% DTG/3TC)、またTDFレジメンから切り替えた場合では約2倍高く(40.7% BIC/FTC/TAF vs 19.5% DTG/3TC)なりました。安全性は48週目まで同等であり、既知の安全性プロファイルと一致していました。両群とも有害事象による中止例はDTG/3TC 群で 1例(0.4%)、BIC/FTC/TAF群で 2例(0.7%)であり、群間差は認められませんでした1

PASO DOBLE試験の最高責任者で、バルセロナ病院 感染症クリニック(スペイン)の上級コンサルタントであるエスティバン・マルチネス医師は次のように述べています;

「現在一般的に処方されているHIV治療レジメンは、いずれも有効性が高いので、これらの治療がウイルス抑制以外へ与える影響を研究することが極めて重要です。PASO DOBLE試験から得られた結果は、2剤レジメンであるDTG/3TCが3剤レジメンと同様の有効性を示しただけでなく、BIC/FTC/TAFと比較して48週間にわたって体重増加が少なかったことも示しました」

PASO DOBLEについて

PASO DOBLE (NCT04884139) 無作為化臨床試験は、スペイン全土の30施設で実施され、HIV-1陽性者のウイルス学的抑制の維持に対するDTG/3TCと BIC/FTC/TAFの有効性を評価した第IV相非盲検多施設共同無作為化臨床試験です。本試験の対象となったウイルス学的抑制の得られたHIV陽性者は、1錠以上/日のレジメン、ブースターを含むレジメン、あるいはエファビレンツまたはTDFなどの薬剤を服用していた参加者であり、DTG/3TCまたはBIC/FTC/TAFのいずれかに切り替えるよう無作為に割り付けられられました(1:1)。主要エンドポイントは、ITT-E集団において48週後にHIV-1 RNA量≧50 copies/mLであった参加者の割合(FDA スナップショット、非劣性マージン4%)でした。副次的アウトカムには、体重増加量、BMI変化、および5%を超える体重変化を有する参加者の割合が含まれていました。

ドウベイトについて

本剤は、インテグラーゼ阻害薬(INSTI)であるドルテグラビル(テビケイ、50mg)と核酸系逆転写酵素阻害薬(NRTI)であるラミブジン(エピビル、300mg)の1 日 1 回投与の 2 剤治療レジメン配合錠です。

ドウベイト配合錠(ドルテグラビル50mg/ラミブジン300mg錠)は、INSTIおよびラミブジンのいずれに対する薬剤耐性関連変異が認められていない12歳以上で体重40kg以上の成人及び青少年におけるHIV-1感染症の治療に対してEUで承認されています。米国では、ドウベイト配合錠は、ドウベイト配合錠のいずれの成分に対する薬剤耐性関連変異が認められていない、抗レトロウイルス(ARV)治療歴のない成人におけるHIV-1感染症の治療、又はウイルス学的に抑制された(HIV-1RNA<50copies/mL)成人におけるHIV-1感染症の切り替え治療を適応として承認されています2

ドウベイトは、米国、欧州、日本、オーストラリアなど世界各国で承認されています。
詳細の情報は、ドウベイト配合錠の電子添文をご参照ください。

商標はViiV Healthcare group of companiesに所有またはライセンスされています。

SEIMC-GeSIDA Foundation(FSG)について

SEIMC-GeSIDA Foundation(FSG)は、臨床微生物学、感染症、および関連疾患の分野における科学的および技術的な研究開発、研修、および調査結果の発表を奨励、促進、および支援するために設立されました。
FSGは、HIV感染症やその他の感染症の分野で質の高い研究を促進するためのツールとして、スペイン臨床微生物学会の研究者によって設立されました。また、同財団は、グループのメンバーの科学的な懸念に応えることも目指しています。
FSGは、臨床試験および多施設共同研究の分野での経験を持つ有資格者で構成されています。その合理化されたインフラストラクチャは、臨床試験の実施を促進し、方法論/統計分析、試験およびその他の多施設研究のロジスティクスと管理の観点から研究者のニーズに応えています。
また、学術集会や会議(国内および国際会議)などのイベントの運営や、講座、講義、対話、セミナー、円卓会議、専門ワークショップの開催のためのスタッフも派遣しています。
FSG の詳細については、https://fundacionseimcgesida.org/en/quienes-somos/をご覧ください。

ViiV Healthcareについて

ヴィーブヘルスケアは、GSK (LSE: GSK)およびファイザー (NYSE: PFE)によって2009年11月に設立された、抗HIV薬に特化したグローバル・スペシャリストカンパニーです。2012年10月に塩野義製薬株式会社が10%の持ち分を取得しました。ヴィーブヘルスケアは、どの会社よりも、HIV/AIDSについてより深い、幅広い関心を持つことで、新たなアプローチで効果的な新規のHIV治療薬を提供し、HIVの影響を受けているコミュニティを支援することを目指しています。詳細は、https://viivhealthcare.com/ja-jp/をご覧ください

GSKについて

GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.com をご参照ください。

参考

  1. P. Ryan, et al. Non-inferior efficacy and less weight gain when switching to DTG/3TC than when switching to BIC/FTC/TAF in virologically suppressed people with HIV (PWH): the PASODOBLE (GeSIDA 11720) randomised clinical trial. Presented at the 25th International AIDS Conference. July 2024
  2. ドウベイト配合錠  添付文書第7版