ヴィーブヘルスケア、ボカブリア (カボテグラビル)およびリカムビス🄬 (リルピビリン)による持効性注射レジメンがヨーロッパの様々な 医療環境で適切に実装できることを示す肯定的なデータを発表

  • ヨーロッパ諸国のHIV医療機関の医療従事者は、持効性注射レジメンの実装は受け入れ可能で、適切かつ実行可能であり、大部分は1~3カ月以内に最適な実装を達成したと報告
  • 研究に参加したHIV陽性者の81%が、持効性注射レジメンの方が毎日の経口療法よりもスティグマ(偏見)が少ないと報告

GSK、ファイザー、塩野義製薬が資本参加するグローバルなHIV領域のスペシャリスト・カンパニーであるヴィーブヘルスケアは、2022年10月24日、CARISELスタディ(欧州地域におけるカボテグラビルおよびリルピビリンによる実装研究)から得られた知見を発表しました。臨床的有効性の評価に加えて、調査とインタビューを通してHIV陽性者と医療チームの視点を評価した本研究により、ヴィーブヘルスケアのボカブリア水懸筋注 (カボテグラビル注射剤)とJanssen Pharmaceutical Companies of Johnson & Johnson社のリカムビス®水懸筋注 (リルピビリン注射剤)が、ヨーロッパの様々なの医療現場で適切に実装できることが示されました。1 10月23日から26日に、スコットランドのグラスゴーで開催された第30回HIVグラスゴー会議において、持効性注射レジメンによる抗HIV療法の実装研究から得られた12ヵ月間の知見が発表されました。

12ヵ月時点で、CARISELスタディの主な知見は、ほとんどのヨーロッパの医療機関がカボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンの使用経験がないにもかかわらず、医療従事者の間でその実装に対する高い受容性、適切性および実現可能性があることです(5ポイントリッカート尺度の平均スコア≧3.8)ならびに持効性注射レジメンそのもの(平均スコア≧4.2)。スタディに参加した医療従事者70名のうち、56%が1~3ヵ月の間に適切な実装ができたことを報告し、68%の医療従事者は医療機関で費やされた時間を「非常に」または「極めて」許容できる1と考えていました。

CARISELスタディの期間を通じて、HIVと共に生きる人々にとっても、カボテグラビルとリルピビリンによる持効性注射レジメンは受け入れやすく、適切で、実装可能であることが明らかになりました(5ポイントリッカート尺度の平均スコア≧4.47)1。カボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンは、臨床的有効性が高く、スタディ実施期間を通じてウイルス学的失敗率が低いことが示されました。

12ヵ月目における、スタディに参加したHIV陽性者437例中373例(87%)がウイルス抑制(HIV-1RNA量 <50 copies/mL)を維持し、HIV-1 RNA量≧50 copies/mLであった参加者の割合は0.7%でした(FDA Snapshot)。 1

CARISELスタディの治験医師であるBerend J. van Welzen医学博士(UMC ユトレヒト、オランダ)は次のように述べています。「CARISELスタディの結果から、カボテグラビルとリルピビリンによる持効性注射レジメンは、ウイルス学的失敗率の低いHIV感染者に効果的な治療選択肢であっただけでなく、ヨーロッパの様々な国や医療機関で、受け入れられやすく、適切かつ実装可能であることが示されました。医療従事者や医療機関は、この新しい治療の導入成功に関するリアル・ワールドのエビデンスを求めており、CARISELスタディの知見は、多様な医療現場において適用が可能であることの継続的かつ強力なエビデンスを提供しています。

CARISELスタディにおける医師および医療スタッフの視点2 

CARISELスタディにおいて、1ヵ月目(回答者70名)、5ヵ月目(回答者68名)、12ヵ月目(回答者62名)に、スタディに参加した18施設の医療従事者から、カボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンの導入に関する量的および質的認識を収集しました。12ヵ月目の定量データでは、医療従事者の76%がカボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンの導入について「非常に」または「極めて」ポジティブであると感じており、医療従事者はこのレジメンが毎日の服薬疲れのある人、HIVのステータスの開示に懸念を抱えている人、毎日の服薬アドヒアランスに関するストレスを経験している人などに適していると考えていましたが、これに限定されず、多岐にわたる患者さんに適していると考えました。

一方で、スタディに参加した医療従事者を対象に、CARISELスタディの最初の1ヵ月後にカボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンの導入に対して上位に報告された障壁についても調査しました。スタディの結論では、1ヵ月目に最初に報告された医療従事者による認識された障壁の上位5つはすべて、12ヵ月目までに顕著に低下しており、その内訳は、服薬アドヒアランスの低い患者さんにおける耐性リスク(1ヵ月目:35%、12ヵ月目:16%)、毎日の十分な施注実施者の確保(1ヵ月目:35%、12ヵ月目:24%)、患者さんの注射に関連した疼痛(1ヵ月目:33%、12ヵ月目:16%)、患者さんの休日前後のスケジュール設定(1ヵ月目:32%、12ヵ月目:8%)、治療を逃した患者さんにおけるウイルス学的抑制ができなくなること (1ヵ月目:30%、12ヵ月目:15%) でした。

スタディの終了時に、医療従事者は実装の成功を最適化するためのいくつかのヒントを特定しました:

  • 注射の速度を遅くする(60%)、薬剤が室温になってることを確認する(57%)、注射前に患者に筋肉を弛緩させる(53%)など、注射の不快感を最小限に抑える技術を用いること
  • 注射前に患者と話し合うための疼痛に関する情報や、投薬準備と注射に関する追加情報を含む、治療に関する教育

CARISELスタディにおけるHIV陽性者の視点3 

研究期間中、参加した18の医療機関で、HIV陽性でウイルス学的抑制をされている成人437人が登録され、379人の参加者がカボテグラビルとリルピビリンによる持効性注射レジメンの投与を受け、12ヵ月目までレジメンの受容性、適切性、実行可能性に関するアンケートを完了しました。HIV陽性者は、スティグマ、疼痛/不快感、治療の好みなど、治療の促進因子や障壁に関する質問にも回答しました。

本研究に参加したHIV陽性者から得られた詳細な所見から、12ヵ月目には以下のことが示されました;

  • 99%が毎日の経口療法と比較してカボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンを好んだ
  • 81%が、カボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンは経口療法よりもスティグマが少ないことに同意した
  • 78%が、注射のための通院において医療機関に要した時間が非常に容認できるか、極めて容認できることを明らかにした
  • 85%が2ヵ月ごとの予約受診について非常に受け入れられるか、極めて受け入れやすいことを明らかにした
  • 95%が、他のHIV陽性者にカボテグラビルとリルピビリンによる持効性注射レジメンを勧めるだろうと回答した

56%の参加者が注射時の疼痛が治療において最も困難な部分であると述べていましたが、12ヵ月目の直近の注射時の平均疼痛スコアは0(「疼痛なし」)~10(「極度の疼痛」)の尺度で3でした。

ヴィーブヘルスケア チーフメディカルオフィサーであるHarmony P. Garges医学博士は次のように述べています。「カボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンの必要性は明らかであり、スタディに参加したHIV陽性者の81%は、2か月に1回のレジメンが経口療法よりもスティグマが少なく、99%が毎日の経口療法よりも好ましいとしています。この新しい治療レジメンの開発に加えて、CARISELのような研究を通して、これらの医薬品がリアル・ワールドでどのように使用され、実装されているかを研究し、全員がこのイノベーションの恩恵を受けられるようにすることが不可欠です。この受容性が高く、実装可能な持効性注射レジメンがヨーロッパ諸国および医療現場で広く受け入れられることは、HIVとともに生きる人々のニーズの高まりに取り組むのに役立つ可能性を強めています」

ヴィーブヘルスケアのカボテグラビルとJanssen Pharmaceutical Companies of Johnson & Johnson社のリルピビリンの併用は、Janssen社との共同開発の一環として、HIVコミュニティのための新しいな医薬品の提供を中心とするヴィーブヘルスケアの業界有数のポートフォリオを構築しています。今後の学会では、CARISELスタディから得られた、臨床環境以外でのボカブリアおよびリカムビスの投与の可能性を含む、追加所見および解析結果を発表する予定です。

CARISEL (NCT04399551)について

CARISELスタディは、1年間の多施設共同実装有効性研究(患者を対象とした非盲検シングルアームスイッチスタディ)である第IIIb相研究であり、ヨーロッパ各国の広範囲の臨床環境において、カボテグラビルおよびリルピビリンによる持効性注射レジメンの異なる実装戦略を検討し、各地域の状況においてどの戦略が最もニーズに合致しているかを特定しました。スペイン、フランス、オランダ、ベルギー、ドイツの18カ所の医療機関の研究参加患者437人と医療チーム参加者70人を対象とした本スタディでは、カボテグラビルとリルピビリンの新しい持効性レジメンを適切なHIV陽性者に提供することの受容性、適切性、実行可能性に対する様々な実施戦略の効果を評価しました。

カボテグラビルについて

カボテグラビルはヴィーブヘルスケアが開発した、ウイルス学的失敗の経験がない成人HIV-1感染症患者を対象としたインテグラーゼ阻害薬(INSTI)です。リルピビリン注射剤と併用する持効性注射剤として承認を受けました。

カボテグラビルが含まれるINSTIは、ウイルスDNAがヒト免疫細胞(T細胞)のDNAへの組み込みを阻害することによりHIVの複製を阻害します。この過程はHIVの複製に不可欠で、慢性感染の成立に寄与します。

商標はヴィーブヘルスケアのグループ会社が所有またはライセンス供与しています。

リルピビリン注射剤について

リルピビリン注射剤は、Janssen Sciences Ireland UCが開発した持効性懸濁注射液です。リルピビリンは、非核酸系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)で、逆転写酵素と呼ばれる酵素を阻害することにより、ウイルスの複製を阻害します。

カボテグラビルとリルピビリンの効能・効果、用法・用量について4

カボテグラビル注射剤とリルピビリン注射剤の併用は、ウイルス学的失敗の経験がなく、切り替え前の6ヵ月間以上においてウイルス学的抑制が得られており、カボテグラビル及びリルピビリンに対する耐性関連変異を持たず、本剤への切り替えが適切であると判断される既治療のHIV-1感染患者を対象とし、1ヶ月または2ヶ月に1回投与する持効性治療レジメンです。1回の診療時に医療従事者が2種類の注射剤を臀部にそれぞれ筋肉内注射します。注射治療を開始する前に、カボテグラビルとリルピビリンの錠剤を約1ヶ月間(少なくとも28日間)を目安に経口投与し、薬剤に対する忍容性を評価します。

ヴィーブヘルスケアについて

ヴィーブヘルスケアは、英国GSKと米国ファイザーによって2009年に設立された、抗HIV薬に特化したスペシャリスト・カンパニーです。2012年10月に塩野義製薬株式会社が10%の持ち分を取得しました。ヴィーブヘルスケアは、どの会社よりも、HIV/AIDSについてより深い、幅広い関心を持つことで、新たなアプローチで効果的な新規のHIV治療薬を提供し、HIVの影響を受けているコミュニティを支援することを目指しています。詳細は、https://viivhealthcare.com/ja-jp/about-viiv/ をご覧ください。

GSKについて
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。

参考文献

  1. B. van Welzen, L. Vanderkerckhove, C. Jonsson-Oldenbuettel, et al. Implementation of cabotegravir and rilpivirine long-acting (CAB+RPV LA): Primary results from the CAB+RPV Implementation Study in European Locations (CARISEL). Presented at HIV Glasgow 2022.
  2. L. Slama, M. Crusells-Canales, J. Olalla Sierra, et al. Overcoming barriers and achieving optimal implementation of cabotegravir and rilpivirine long-acting (CAB+RPV LA): Staff study participant (SSP) results from the CAB+RPV Implementation Study in European Locations (CARISEL). Presented at HIV Glasgow 2022. 
  3. T. Lutz, E. Jeanmaire, J. Portilla, et al. Perceptions of cabotegravir and rilpivirine long-acting (CAB+RPV LA) from patients in the CAB+RPV Implementation Study in European Locations (CARISEL). Presented at HIV Glasgow 2022.
  4. ボカブリア水懸筋注400mg/600mg、ボガブリア錠30㎎ 各添付文書 第1版

NP-JP-NA-PRSR-230006